■映画「極道めし」をみた。(追記あり)
映画「極道めし」をDVDで視聴した。
出演:木村文乃
公開:2011年、108分
映画「ポテチ」で木村文乃さんにほれた僕は、彼女の別の出演作がみたいと思った。
僕にとって信頼できる映画・ドラマのレビュワーである、ふたりのブロガーが、本作をみての感想記事のなかで、木村文乃さんのすばらしさを指摘しておられる。
で、僕は本作のDVDをレンタルしてきた。
木村文乃さん。
僕はドキドキした。
木村文乃さんのつくってくれたラーメンが食べたい。
木村文乃さんのつくってくれたおにぎりが食べたい。
木村文乃さんと一緒に生活したい。
僕なら、木村文乃さんが帰ってくるのを、部屋を掃除して待っているよ。
いかなる理由であれ、そして、いかにフィクションとしての映画の役柄でのことであれ、木村文乃さんに悲しい思いをさせる人間は許さない、と思った。
木村文乃さん。
給仕をする姿が美しい。
台所にたつ姿が美しい。
ラーメンをつくる姿が美しい。
そして、赤ちゃんをだく姿が美しい。
美しく、かわいらしい。
やばい。
本気で好きになりそうです。
特典映像としてDVDに収録されたメイキングもみた。
木村文乃さんはオーディションでこの映画への出演が決まったのか。。。
監督からの指示をきくところで、口元をぎゅっとむすぶ彼女に胸がキュンとなる。
演技ではないところで彼女のしゃべる姿がある。
その目の動きがかわいらしいことかわいらしいこと。
ドキドキ・・・
好きです。
一定のストーリーを有し、一定のテーマとイデーをもつはずの映画にたいする感想としては、木村文乃さんが演じる「水島しおり」が関わるエピソードだけで十分だと思った。
「水島しおり」のかかわるエピソードだけに物語を収斂させておけば、物語の設定に矛盾を感じることもなかっただろう。
(木村文乃さんが登場するところだけを視聴するのが容易になる、という下心もあるが、文芸的作品としての本作についてのまじめな感想としても、「水島しおり」の関わる一連のエピソード以外は不要だ。)
ともかくだ。
僕は木村文乃さんが好きです。
・・・という気持ちが強くなった。
【追記】
この記事を掲載したのは12月30日05時39分。ひとねむりしたら、記事の内容に具体性をあたえる必要性を強く感じたので、追記をほどこすことにした。追記をしたのは掲載日と同じ日の17時50分である。
うえで、「「水島しおり」の関わる一連のエピソード以外は不要だ。」と僕はしるしたが、ここで、「不要だ」という理由を述べておく。
《不遇な》子ども時代をすごし、一筋縄ではいかない生活をおくっていた「栗原健太」が、出所後、かつて相思相愛な仲だった「水島しおり」にあいにいった日。自分がのぞみ、あるいはのぞまなかった、彼女の、他の男との幸せな姿を目にする。僕はいかなる理由があるにせよ、一人の女性を傷つけた人間に同情も共感もしないが、そういう僕個人の態度とは別に、「栗原健太」という、この世のなかでありうる一人の人間の複雑な心情、その心の動きを表現するものとして、本作は、個々のディテールのホンモノらしさへの言及は脇におくとしても、その方向性において整合性をもつ具体的な内容に満ちていることは承認できると思う。
本作は「栗原健太」の過去と現在をえがくだけではなく、「水島しおり」のそれをもえがきだしている。「水島しおり」の過去と現在をえがきだしているという点に、僕は本作の秀逸さをみている。過去から現在への変化のなかに変わらないものもあるわけであり、その変わらないものが本作の末尾で視聴するものを切なくさせる。
変わらないものとは、すなわち、千切りキャベツを器の底にいれ、麺をいれ、トッピングにネギをいれ、ニンニク入りの焦がしねぎをいれ・・・という、「栗原健太」の記憶につながるレシピを、「チャーシュー麺」だのなんだのという飾りをもつことのない、もっとも単純な「ラーメン」という名づけのメニューに採用した「水島しおり」の思いだ。いかなる過去であっても、彼女にとっては自分の記憶の一部分であり、大事なものなのだ。これが僕にはいとおしく、せつない。
作品冒頭で「水島しおり」がラーメンに言及し、そのラーメンが作品末尾にもあらわれる。「ラーメン」をひとつの糸にして、二人の人間模様が展開する。この点で本作はみごとな秩序をもっていると思う。
雑居房でのおせち争奪戦についていえば、「栗原健太」がラーメンをめぐる思い出を語るにいたる仕掛けとして位置付くのだとしても、本作の主たる筋にたいしてその仕掛けの時間的なサイズが大きすぎるうえに、食をめぐる一番の思い出を語るはずのイベントの第二回などという矛盾をもたされているという点で、僕は、これは本作にとって必要性がうすく、むしろ本作を冗長にする役目しかもっていないのではないかと思う。おせち争奪戦は本作の秩序を乱しているのだ。これが、僕がうえで「「水島しおり」の関わる一連のエピソード以外は不要だ。」としるしたゆえんである。
(追記おわり)
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