■"La Danse, le ballet de L'Opéra de Paris"をみた。
ドキュメンタリー映画 "La Danse, le ballet de L'Opéra de Paris" のDVDをみた。
(邦題:パリ・オペラ座のすべて)
監督・音声・編集・製作:フレデリック・ワイズマン (Frederick Wiseman)
2009年、160分
レンタルショップでたまたま目にした作品。
視聴するに至った経緯はまったくの偶然であるが、視聴してよかった。とても充実した160分であった。
で、感想は、、、人間の身体表現、すげー。
どこがどうということは、僕がバレエについて無知すぎるがゆえに、何も言えないのだけれど・・・
すげー。
古典から現代物まで、バックに流れる音楽でいえば、バッハ~チャイコフスキーなどのクラシカルな管弦楽曲からテクノっぽいサウンドの音楽までの、いろんな種類のダンスの練習と実際の舞台が紹介されていく。
振り付け師の指示によってダンサーたちの踊りもかわっていくのだが。
そのダンサーたちの体のなんと美しいこと! そしてその動きの魅力的なこと!
口頭での指示にとどまらず、振り付け師がみずから踊ってみせたりもする。その体の動きのしなやかなこと!
DVDのチャプタータイトルで知ったのだが、ああいうのを「振り移し」っていうんだね。ふーん。
ある振り付け師のとなりに往年の名ダンサーらしき人がいて、これが好きとか、いや、嫌いだ、とか、やりあっていたりするのが興味深かった。(二人がどんな立場でスタジオにいるのか、本当のところは僕には不明。。)
本作をみるかぎりでは、スタジオでの練習ではピアノをもちいることが多いようだ。
僕はそのピアノをききながら、(ピアノをならいたい)と強く思った。ピアノをひくあの人のイメージが浮かんできた。
芸術監督がスタッフとのミーティングで、古典もやりつづけるが、一方でコンテンポラリーも重要だ、という趣旨のことをいっている。コンテンポラリーをやることによって、ダンサーたちも身体表現についての知識がえられるってことらしい。
コンテンポラリーのクラスに参加する生徒たちが少ないことを嘆いていたり(ゆえに、他のスタッフたちにその点にあらためて意識をむけるよううながしていたり)。。。
ダンサーの、ダンサーとしての寿命について指摘していたり。。。ふーん。パリのオペラ座では引退は40歳なんだ。。。
年金にかんしてフランスでは制度変更があったらしいのだが、本作中で、それをダンサーたちに伝える場があって、オペラ座のクオリティーが大事だ、云々といっていたり。。
誰かとの電話での会話で、ストにあったが、ダンサーたちが心配だから早く帰ってきた、といっていたり。。
ストねぇ。フランスだなぁ。
本作で紹介されているのは、ダンサー、振り付け師、芸術監督だけではない。
劇場を掃除する人、事務スタッフ、衣裳スタッフ(実際に衣裳を作っているシーンもある。小物を作っている人たちもいる)、食堂のスタッフ、、などなど、オペラ座で働くいろんな人たちの姿が紹介されている。
さらに、公演後のレセプションの場、さらにさらに、財政的支援者たちのためのツアーを企画しているミーティングの場までカメラはとらえている。
そして、劇場の地下。。
・・・あっ、魚がうつった・・・ へー、本当に地下に川があるのか。。オペラ座の怪人か。。
それと、屋上でミツバチ飼っているの?
エンディングでクレジットが映し出されていくときの音楽がおもいきりテクノしている。
おりをみて本作を再見して、このドキュメンタリー製作にかかわったスタッフたちの名前をチェックしようと思う。
(なにぶん、クレジットのフォントが見づらくて見づらくて。今はチェックするのがつらい)