新編 膝枕

智に働きたいと思いながら、なんかやってます。

■「15の言葉」~ブタネコさんへの返信~

ブタネコさま

 「15の言葉」(掲載日:2016年8月1日)を拝読しました。

 すぐにコメントをお送りすることを一度は考えましたが、事情があってそれを躊躇して、時機を逸し、また、時間がたつにつれて、言い訳を含め、お伝えしたいことが長くなってきたので、それをここにひとつの記事としてまとめることにしました。レスポンスが遅れてしまい、申し訳ありません。

 まず、ブタネコさんの記事のタイトルをひとめみて、僕は、なぜ今になってこれを? と思いました。ブタネコさんはなにか思うことがあったのかな? 何を思ったんだろう? と。

 ブタネコさんがこの記事のなかで次のように書かれているのを見て、ブタネコさんは僕のことを言ってくれているのだと感じました。僕のところを話し相手として誘ってくれているのだと思いました。

この曲を聴いて「あれ?」とか「おや?」とか感じた人とはたぶん私は仲良くなれる。

「あ、これって映画『*****』のエンディングの曲じゃね?」

そうタイトルまで言えた人とは私は熱く語り合えると信じている。

 というのも、僕が伏せ字の映画のタイトルがすぐにわかる人間であることを、ブタネコさんはきっとご存知であると思うからです。

 僕が「15の言葉」によって「あれ?」「おや?」以上に大きく心が揺れ動き、かつ、単に映画のタイトルが言えること以上の思い入れをもつ人間であることは、僕の過去のブログ記事から証明できるのではないかと思っています。

 僕は問題の映画についてのブタネコさんの感想記事「半分の月がのぼる空」(掲載日:2010年12月30日)に刺激をうけて、すぐにこの映画をDVDでみました。感動しすぎて、僕はこの映画の詳細な感想記事をブログに掲載しました。次の3つの記事です。

 

■映画「半分の月がのぼる空」をみた。~予告編~(感想文・その1) 掲載日:2011年01月17日

■映画「半分の月がのぼる空」をみた。~前編~(感想文・その2) 掲載日:2011年02月15日

■映画「半分の月がのぼる空」をみた。~後編~(感想文・その3) 掲載日:2011年02月16日

 

 「その3」の末尾で僕は「謝辞」としてブタネコさんのことを書きました。ブタネコさんは、いつものようにシンプルに、ひとこと「テレます。^^」とコメントをくださいましたね。 それに僕は次のコメントをおかえししました。

《よい作品のご紹介に感謝》をくちさきだけではないかたちで表明するには、まじめな感想記事を書かなければならない、と思ってまとめたのがこの記事です。

今後もよい作品のご紹介をお願いいたします。

 僕はこの映画で使われた「15の言葉」が大好きです。この歌はこの映画にとって欠くことのできない重要な要素であると思ったので、僕は上述した感想記事の導入部で映画情報の一部として「15の言葉」の作詞・作曲、編曲、プロデューサーの名前まで書きました。今でも僕は「15の言葉」をことあるごとにきいています。

 このようなわけで、僕はブタネコさんの「15の言葉」の記事を読んで、自分が話し相手に呼ばれているように感じました。ブタネコさんにはなにか語りたいことがあるのだ、と思いました。でも、すぐにコメントをおくるのを躊躇する事情がありました。躊躇する事情というのは次のことです。

 上述した僕の感想記事には訂正を要する明確な間違いがあります。また、執筆時には遠慮して明らかにしなかったこの映画の不備な箇所についても、今なら言及してもよいのではないか、とすこし考えをあらためてもいます。記事掲載から5年以上たった今、はやく書き直さなければいけないと思いながら、ずっと放置していることが僕は気になりつづけています。

 書き直しが必要だと思いながらも、いざそれに着手することができておらず、せっかくのブタネコさんからの《熱く語り合いたい》というお誘いに即座にこたえる余裕もないのに、単純に「その映画のタイトルわかります。熱く語り合えますね。」とコメントをおくるのは軽薄なようで、ブタネコさんに申し訳ないと思いました。口先だけのことを一番嫌うのがブタネコさんであると僕は考えているからです。そして、僕がブタネコさんについてそう考えているからこそ、僕はブタネコさんに感謝の気持ちを込めて、映画「半分の月がのぼる空」について上述のような詳細な感想記事をまとめたのです。

 「熱く語り合いたいのですが、いまは精神的な余裕がないので、いますぐの語り合いはご容赦ください。」と素直に言おうかとも考えましたが、結局は、やはり、コメントをおくるのを見送りました。

 コメントをおくるのは見送りましたが、僕はブタネコさんの記事「15の言葉」を拝読してから、あらためて「15の言葉」を何度も何度もききかえしました。ときに口笛にもきこえる音色の旋律がまじりながら、行進曲風のリズムが曲の進行にあわせてどんどん盛り上がっていくこの曲のオーケストレーションが僕はすごく好きです。歌詞もメロディも歌い手の声色も好きです。あらためて歌詞をじっくりと読み直しました。

 さて、ブタネコさんの「15の言葉」を拝読後、しばらくしてから、僕は「半分の月がのぼる空」の原作を読みました。文春文庫に収録されたリメイク版のほうです。原作に良い感想をもったら、それをブタネコさんにコメントで送ろうと思いました。それをもとにブタネコさんと少しお話ができるかもしれないと思ったのです。原作はとても良い作品でした。だから、この作家の別の作品も読みました。それも良い作品でした。

 原作を読み、ブタネコさんとお話をする口実はできましたが、ブタネコさんのブログの更新がこのところ滞っているのが気になりました。ブタネコさんのブログが再開したら、近況報告の挨拶をかねて、次のようなコメントを「15の言葉」の記事におくろうと思っていました。いま考えをあらため、ブタネコさんのブログにおくるつもりでいたコメントを以下にしるすことにしました。

こんにちは。

 僕はこの歌にも映画にも強い思い入れと明確な記憶があります。映画のタイトルは即答できます。「仲良くなれる」「熱く語り合える」というブタネコさんのお言葉、たいへん光栄です。

 僕もその映画の詳細な感想記事をブログに掲載したことのある人間ですから、たくさん語れるのですが、実は僕の過去記事には間違いがいくつかあります。また、掲載当時は遠慮して言及しなかったこともあります。いくつかの箇所を書きなおす必要をだいぶ前から感じながら、それがなかなかできずにいます。熱く語り合うのはしばらくあとにお願いしたいところです。

 ブタネコさんのこの記事を読んで、ふと気になり、映画の原作を読みました。文春文庫におさめられた4冊です。原作もとても良い作品でした。この作家のほかの作品も読みました。それもとても良い作品でした。橋本紡は良い作家ですね。良い作品と良い作家に触れるきっかけを与えてくださり、ありがとうございます。

 今後も良作のご紹介、よろしくお願いします。

 では、この返信はこのあたりで。